「ザっ、ベスト・ヒットUSA 司会の小林克也ですっ」
 第二次世界大戦は資源を巡る戦いだったと言われますが、脱炭素社会が叫ばれるようになった今日、米ロ中の三大国が人口の規模や国土の面積において世界屈指であるとともに、化石燃料の生産量においてもやはり世界において三大国であることを改めて認識させられます。
化石燃料シェア 世界屈指の産油国であるサウジアラビアの石油生産量が世界全体における産油量の13%ほどであって、米ロ二大国がサウジと同等以上の生産力を擁しているんですねぇ。
 中国の石炭産出量は世界全体の当に半分に達していることが判ります。
 こうした化石燃料の生産規模が広大な国土と厖大な人口と相俟って、世界を三等分する勢力を成していることを理解しますが、この度のロシアによるウクライナ侵攻でEU諸国はロシアからの化石燃料輸入に大きな制約を課され、また自ら課した訳ですね。
 ただ、わが国の巨大商社がサハリンで営むプラントからの天然ガス輸入だけは止められない儘ですが、こうした世界における化石燃料の三大資源国に依存する経済を脱化石燃料の方向に進めていこうという政府・産業挙げての動きがEU諸国に盛んになってきて、わが国も同じ方向に進むべきだとする意見が頻見されるようになりました。
 脱炭素社会は米ロ中の三大国が資源小国へ及ぼす強い経済的影響力を小さくするものですが、代替エネルギーを獲得するに至るテクノロジーの進歩を待つ許りの実に気の長い話にしか聞こえません。
 ロシア・中国の民主化は化石燃料の生産を統制することで権力を握る政府の働きを弱めることから始めなければなりませんが、それには巨大な資本家がロシア人社会や中国人社会の中から登場するのを待たなければならず、途方もない話となって、完全な脱炭素社会が到来する百年後まで待たねばならぬSF映画のような話に聞こえます・・・