既成の利害関係の不変性を求める保守はそれを打破せんと図る革新に対して固陋の謗りを浴びるも、脳髄が描き出す理想の社会は当に絵に描いた餅でしかなく、歴史の実際は革新に刺激された保守が変革を遂げて"進歩"を実現してきた。

 野党から新党へ飛び出し、挫折し、与党の実力者に寄った細野豪志は変節の謗りを蒙りつつも、彼が待望した総選挙の結果を以て愈々与党の正式なメンバーに伸し上がることが叶う。

 保守の固陋性が非難される最大の点が世襲であって、利害を通有する集団が世襲の便宜を以て頭目を担ぐ図式が無能な木偶を国政に参画させてしまう弊害だ。

 世襲でない有能な二階俊博衆議は三角大福中の時代の傍流派閥であった中曽根派の流れを汲むセクトの領袖に収まり、"世襲(政界に限った概念じゃない)"の麻生太郎は三木派の流れを汲むセクトの領袖に迎えられ、曽て反主流派と呼ばれた福田派の流れを汲むセクトの事実上のオーナーたる世襲政治家・安倍晋三とともに麻生の当選同期となる岸田文武の息子を総理に担ぎ、二階衆議は世襲ながら有能な河野太郎を支援した。

 保守の悪弊たる世襲が崩れ、革新を疑問視する有能な非世襲の議員が保守政界を領導するようになれば実に保守は将来に向かって進歩を許す保守となる。

 世襲でない有能な細野豪志が高齢に達した世襲でなく有能な二階俊博の衣鉢を継ぐといった、赤の他人が赤の他人に禅譲する保守が世襲を是として無能な木偶を担ぐ利害集団の悪質な保守にとって替わった時、保守は永遠の良き保守に進歩する。


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