近年、駅のホームなどで営業する立ち食いソバ店も鉄道会社の関連会社が統括して運営するようになり、駅ごとの店舗で個性を感じさせることが少なくなってきた。

 しかし、そうした店舗のかき揚げは当に野菜をてんぷら粉で塗して油で揚げた普通のてんぷらで、それが立ち食いソバを根強く愛好する手合いからは大変な不満を与えている。

 よく立ち食いソバを食する人ならば知ってるように、かけソバにトッピングするかき揚げは普通のてんぷらであってはダメで、てんぷらが湿って溶けた塊になっていなければソバつゆをよく沁み込ませず、かき揚げソバの旨さを大いに損ねてしまう。

 鉄道会社傘下で駅ソバ店を統括する事業者はその辺のことを等閑に付しており、古くから根強く駅ソバを愛好する客らを遠ざける愚を犯している。

 その点、鉄道会社の関連会社が各駅店舗を統括する業態が広がる以前から営業してきた駅ソバ店で代表的な名店と讃えられているのが品川駅の横須賀線ホームで営業を続けている常盤軒であろう。

 そうした名店が鉄道会社傘下の統括企業によって廃絶されることは大変惜しいことだ。


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